一般に、フォルクローレと云われている音楽のことです。
フォルクローレといえば、「コンドルは飛んで行く」、「花祭り」をすぐに連想される人が多いと思いますが、小学校の音楽の教科書で紹介されるほど、私達日本人には身近な存在になっています。南アメリカのエクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチンなどアンデス地方を中心としたの国々の生活、労働そして大自然の中で育まれ、伝承されてきた音楽をいいます。
  この地方の原住民の遠い祖先は、私達と同じ蒙古民族だといわれています。どこか物悲しくて、哀愁を帯びたこの旋律が、日本民謡にも通じるところがあって、心をくすぐられるのは同じ血を感じるためからかも知れません。
 プレ・インカ、インカのその昔から、笛や太鼓の音楽は存在していましたが、16世紀のスペインの侵攻によって、ヨーロパの様々な楽器がもたらされました。また、アフリカの黒人奴隷もこの南米大陸に入ってきましたから、人種の混血だけでなく、その音楽体系に大きな影響を与えられました。人々は、インカの伝統や音楽を大切に引き継ぎながらも、ヨーロッパの文化を巧みに取り入れて独自のものを創り出していったのです。
 また宗教も、土着の太陽信仰とキリスト教が共存しています。このような歴史的背景の中にあって、人々の精神と生活とが常に一体化している音楽だと言えるでしょう。
  この音楽には、それぞれの国、地方によって、実に様々なリズムがあるのが特徴的です。楽器も、カーニャといわれる葦のケーナから動物の皮を張った太鼓など、天然素材を用いた素朴なものです。これらのリズムと楽器を使って奏でられるフォルクローレは、私達の心にアンデスの力強さと優しさを伝えてくれる安らぎの音楽であるといっても過言ではないでしょう。







1983年頃、アルゼンチン・ウマワカの町にてイースターのお祭りで、「プロセッション」という
行事が行なわれていた。村人が手作りの楽器を携えて演奏しながら練り歩いていた。